入道雲

水彩で入道雲を描きます。

雲の特徴

雲は白くない。

雲は白いというイメージ(先入観と言ってもいいかも)がありますが、空の雲をよく観察してみると、日の当たるハイライトこそ白いものの、薄いグレーや暗いグレーが多いことに気が付きます。
雲は地上で言えば霧のようなものですが、立体なので光の当たらない部分は暗くなります。

入道雲の写真
雲の明暗

雲は明るい

 雲は白くないという上の段と矛盾するようですが、雲のハイライトは太陽光が直接当たっているので、とても明るくなります。
 昔のフィルムカメラで雲に露出を合わせると、地上の風景は露出不足で真っ暗になりました。いまではデジカメがいい具合に画像を操作してくれますが、雲のハイライトは地上の景色のハイライトよりずっと明るいでしょう。
 水彩画で雲のハイライトや明暗にポイントを置いて描くと、普通の風景画と違って、空はかなり濃い色になります。

入道雲を描く

それでは、入道雲を描いていきます。
題材は沖縄、久米島のはての浜と入道雲です。

沖縄、はての浜と入道雲

アタリだけのスケッチ

鉛筆で簡単な輪郭だけのスケッチ。

ごく簡単なスケッチ。
雲の輪郭はない方がいいのですが、
不安なら出来るだけ薄く。

雲を描く

濡れた水彩氏の上に、水彩絵の具を滲ませながら雲を描きます。

水平線から上を水で濡らし、
空を描きます。
雲は塗り残し、輪郭はティッシュペーパーで吸い取ります。
雲の中にも色を滲ませ、明暗を作りましょう。
時々、スプレーで水気を補給して乾かないようにしながら描きます。

海を描く

エメラルドグリーンの海を描きます。

水平線から海を描いていきます。
波打ち際は白い波を塗り残して、海の中に砂浜の色を少し滲ませます。
濡れた砂浜の部分を青や紫で描いておきます。

砂浜

砂浜を描いたところ。水をスプレーして村を作りました。

砂浜を描きます。茶色も滲ませて。
水をスプレーして、砂の風合いを出しました。

仕上げ

細部を加筆して完成した、入道雲の水彩画。

ドライブラシとスパッタリングで砂浜に表情を与えます。
白い波の下に細い影を描いて完成。
水彩画「はての浜」
サイズ:31x22cm
Paper:ウォーターフォード 300g

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