水彩の道具

水彩画を描く道具

水彩画を描くために必要な道具。
紙、絵の具、筆などはどなたも思い浮かぶでしょう。
細かくいうと、エンピツ、消しゴムなんかもね。
基本的な道具について見ていきます。
※このブログでは水彩=透明水彩(Watercolor)という意味で使っています。

水彩紙 各種

水彩画を描くための「水彩紙」、種類が多くて迷います。
意外と知られていませんが、世界の水彩画家の多くが、アルシュ、ウォーターフォード、ファブリアーノなどの「コットン100パーセント」の紙を使っています。
画材店にはコットン100%の水彩紙が用意されています。高いけど、その価値はあります。
日本製の「ランプライト」もなかなか良いですよ。

僕の水彩教室ではウォータフォードとランプライトを使っています。

水彩紙はビニール袋で保存

※必ずビニール袋に入れて湿気をシャットアウトします。(写真はクサカベの専用保存袋)

絵の具

水彩絵の具いろいろ

水彩絵の具と言うと、思い浮かべる「ぺんてる」や「サクラ」の絵の具ですが、これらは学童用の絵の具です。アクリル絵の具、岩彩も水で溶かしますが、性質が違います。
水彩画には、画材店で「透明水彩絵の具」を揃えて下さい。いきなり24色セットや48色セットを買うと混色(2色以上の絵の具を混ぜて別の色を作る)の選択肢が多すぎて、訳がわからなくなるのでおすすめしません。

絵の具はバラで買う

ボクの水彩教室では基本8色しか使いません。
キナクリドンレッド
ウルトラマリンブルー
マンガニーズブルーノーバ
イミダゾロンイエロー
バーントシェンナ
バーントアンバー
ジョンブリアンNo.1
(いずれもホルベイン)
修正用の白絵の具

少ない絵の具で多くの色を作る方法を覚えると、色彩の基本が身につきます。慣れたら、好みの絵の具を足してもいいと思いますよ。
最初は戸惑うかもしれませんが、中間色(緑、紫、オレンジ)は混色で作ってみてください。

筆3本 アクアレッロ、ラフィーネ、小野月夜モデル

写真、上から TSUKIYO筆(ナイロンとリスの混毛・ピカビア)
ラフィーネ(新素材ナイロン毛・ナムラ)
アクアレッロ(新素材ナイロン毛・クサカベ)

以前は「水彩にはコリンスキーセーブル」でした。今はコリンスキーの筆が手に入りにくくなったので、べつのを探さなければなりません。
でも心配はありません。
ホルベインやクサカベ、ナムラと言ったメーカーが優れた筆を開発しています。(ありがとう!!)

筆の銘柄
筆は描き味が大切、特に先がとんがっている筆(先が効くという)が使いやすいと思います。また、使い方にコツがいりますが、日本画や書道の筆も使えます。
(先が磨り減った筆は、別の用途に使えるので捨てずに取っておきます。)
ボクが使っているのは小野月世さんシグニチャーモデル(TSUKIYO筆)、ナムラのラフィーネ、クサカベのアクアレッロなど。
ほかに、絵の具をこすり取るのに安いナイロン製の筆があると便利。
また、一般的ではありませんが、用途によって豚毛の筆を使っています。

筆の本数

描く絵の大きさにもよりますが、手軽にかけるF4サイズくらいなら3本もあれば大丈夫です。僕は太筆(リス毛の太筆 スクワラル4号)、丸筆(ラフィーネ8号)、細筆(ラフィーネ4号)をよく使います。ほかに小さめの平筆があれば重宝します。
また、画面に水を塗るために刷毛を用意しましょう。

ぼくの水彩教室では

  1. 刷毛(幅4cmくらい)
  2. 太筆(リス毛 スクワラル4号丸筆)
    またはキャッツタン(先の尖った平筆)
  3. 丸筆8号
  4. 丸筆4号

を揃えてもらっています。とりあえず、このくらい揃えれば不足はないでしょう。
他に、100円ショップで売っている豚毛の筆(固まった絵の具を溶かす)やナイロンの平筆(絵の具をこすり落とす)は重宝します。
たぶん、絵を描いているうちに、筆の本数は自然と増えていきます。

パレット

プラスチック製から漆塗りまでいろいろあるけど、取りあえずアルミの中くらいのパレットがあれば良いと思います。

ぼくの水彩パレットです。

ぼくが使っているパレット。使う絵の具の数が少ないので、仕切りの少ないものを選んでいます。アルミ製のパレットの中では一番安価な製品。途中にストローを貼り付けて仕切りにしています。

筆洗(ひっせん)

水を入れて筆を洗う容器。筆洗は日本画用で陶器でできたものですが、プラスチックのバケツでも100均の容器でもOKです。ただし、ある程度大きいほうが使いやすい。また、透明なものの方が汚れ具合がわかって便利です。

筆洗。筆を洗う容器。これはプラスチックの透明なバケツです。

エンピツ

簡単なスケッチをする(アタリをとる)のに使います。ボクは4Bのエンピツを使っています。銘柄は粗悪品でなければどれでもOKですよ。

練りゴム(練り消し)

粘土状の消しゴム。カスがでないので便利。粘土のように柔らかいので、先をとんがらせて細く消したりもできる。

ティッシュ、ペーパータオル

筆をぬぐうほか、画面上の絵の具を吸い取ったりするのに使います。筆をぬぐうだけなら布巾や雑巾でもOKです。

メラミンスポンジ

白くてちょっと硬いスポンジ。激落ち●●という名前のやつです。水で湿らして、乾いた絵をそっとこすると、絵の具を落とすことができる。完全には落ちません。

メラミンスポンジ 商品名は激落ちくんなど。

その他

マスキングインクやGペン、古いクレジットカードのかけらなんてものまで、めったに使わないものを入れると種類が多すぎるので、作例とともにその都度紹介していきます。

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